2010/08/31(火)【2010年7月講座】関根 眞一氏「もっと働けたのに、懺悔の団塊の世代~素直でないと苦情に殺される~」

〔記録者〕3班 小故島俊之
【日 時】2010年7月15日(木)18:00~
【場 所】上尾市商工会議所 大会議室
【講 師】苦情クレーム対応アドバイザー 関根 眞一
【テーマ】もっと働けたのに、懺悔の団塊の世代~素直でないと苦情に殺される~
2010年7月講座-1

 講師の関根眞一氏は西武百貨店に入社後26年にわたって販売に携わり、店舗教育部長、お客様相談室長等を歴任されました。2005年5月にメデュケーション株式会社を興され、現在もクレーム対応アドバイザーとしてご活躍されています。
 クレーム対策に関する著書も多数出版され、とりわけ「日本苦情白書」は5,059件ものアンケートによるデータに裏打ちされた代表的著書です。

 講演の冒頭に「知識は使ってこそ知恵になる。」という言葉をいただき、身を引き締めて真剣に拝聴しました。

2010年7月講座-2

 バブル崩壊による需給バランスの崩壊で顧客優位になり、苦情を言うことが当たり前の時代になってしまった。
なかでも百貨店は苦情の種類が多く、経験と対応ノウハウを積んでこられたとのことです。
 多くの企業は苦情拒否の姿勢で臨んでおり、経験不足や避けたいという心理が判断ミスを犯し、対応を長引かせているとのこと。対応策を決めていないことによる初期対応の甘さ、話術に長けていないことにより、問題が深刻化してしまいます。

2010年7月講座-3

 まずは企業と苦情の関係について理解すること。つぎに顧客の企業に対するの期待の大きさを認識することが重要であり、顧客を満足させるために必要な対応を考えること、顧客満足の技術を身につけることが必要であるとのこと。

 苦情を理解するための基本として対応五原則・対応七つの心得がある。
苦情対応のための知識として認識すべきは、苦情の原因の75%は企業側に原因があり、その最大の原因は商品に対する「知識不足」であるということ。苦情か危機か戯言かの判断力も問われる。また、法的か人道的かで対応も異なる。
クレーマーは確かに存在するが、最後まで顧客に取り込む対応力を学ぶこと。

 まとめとして、苦情は簡単に減らない。
 しかし同じ苦情は起こしてはならない。
 苦情に真摯に対応することは社員の成長、ひいては会社の成長になる。

2010年7月講座-4

 私なりのまとめとしては、苦情対応のための基礎知識と技術は必要ですが、どんなに高めても撲滅はできない。会社の成長とともに顧客の企業への期待度も高まるので苦情のレベルも高くなる。マクロでみれば苦情の傾向は世相の反映であり、ミクロでみれば企業の弱点が火を噴く、ということだと感じました。

 記憶に残る貴重な講演をお聞かせいただきましてありがとうございました。
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