2009/07/30(木)【平成21年7月講座】『商品としての自分を磨け』小僧com(株)代表取締役会長兼社長 平松庚三氏講演を受講して

[記録者] 3班 野原 貴

【日 時】平成21年7月16日(木) 18:00~
【場 所】上尾商工会議所 大会議室
【講 師】小僧com(株)代表取締役会長兼社長 平松庚三氏
【テーマ】「商品としての自分を磨け」

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 私が平松庚三氏を初めて知ったのは、ライブドアの社長に就任されたときでした。そのときの平松氏は苦渋の選択をされた印象で、記者会見でも言葉を選び、抑制された語り口が印象的でした。そんな平松氏の講演を興味深く受講しました。

 「上尾にはいい思い出がない」と40年前の高校野球での因縁を皮切りに、平松氏はエネルギッシュに語り始めました。私は虚を衝かれた感じで、「イメージが違う」というのが第一印象でした。

 本講演の『商品としての自分を磨け』というテーマは、「経営資源の中では『人』が一番大切であり、中でも『自分』が一番大切である。だから自分の価値をアップさせなければならない」というシンプルで力強いメッセージでした。ライブドアでの経験も、平松氏にとっては自分を磨く好機であり、私が抱いていた苦境というものとは違うようです。面白いかどうかが決断基準であり、面白いとは『人生を賭ける価値がある』と同義なのです。

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 ビジネスにおける幹部社員の決め方もユニークなもので、次の3つの条件を挙げています。

 �自分と違う人(特定の専門分野で自分より優れている人)
 �ゴール(数値目標)を共有できる人
 �自分にNOと言える人(いつもではなく、必要なときに)

 幹部社員は友達や楽しい仲間ではなく、あくまでもビジネスパートナーであるという考えは、幹部社員も自分を磨く砥石であるべきで、安易に友達や身内とビジネスを始めることを戒めていると思いました。友達や楽しい仲間は、仕事とは別にあるものというのが、平松氏のポリシーなのです。

 目標や夢がないと人は生きていけないというメッセージも、自分を磨くことに繋がります。平松氏自身の現在の夢は、『小僧』、『農業』、『宇宙』であり、それぞれビジネスと同様にマネージメントプロセス(目標の設定→戦略の作成→実行案の作成→実行→アセスメント)に当てはめています。夢をかなえるには、ハートに小僧のような気持ちを持っているかが大切で、年齢が問題ではないというメッセージには私も勇気付けられました。

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 また、生きていくことはストレスであり、ストレスに打ち勝たなければならないと考える平松氏はオフの時間を工夫しています。土曜日にハーレーダビッドソンで箱根を回ってから、六本木ヒルズへ出勤し、静まり返った社内でスターバックスコーヒーとタバコを片手に、一人残務をこなしていました。それは、オフでありながらオンも兼ねてしまう参考にしたいアイディアです。

 『ライブドアの社長としての抑制された印象』と『講演でのエネルギッシュな印象』はどちらも平松氏が商品としての自分を表現したもので、そのときどきで最適な表現方法を選択している結果だと感じました。大きなやる気を頂き、ありがとうございました。

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