2007/08/07(火)2007聚正義塾サマーセミナーに参加して

(株)ナベ・ツール 渡邉 安範
日時:2007年6月17日(日)
会場:エクシブ軽井沢 瑞鳳
テーマ:『俺に続けよ!』
   第1部 株式会社ベルーナ 代表取締役 安野清氏
   第2部 上尾市議会議員 黒須喜好氏
   第3部 株式会社星野又右衛門商店 代表取締役 星野理一氏

2007年サマーセミナー(安野副会頭)
 聚正義塾2007年サマーセミナーは、財界人・文化人・企業家が多く集い、学ぶ地、軽井沢で開催されました。
今回のサマーセミナーは講演会、懇親会、塾生フォーラムという構成になっており、統一されたテーマ“俺に続けよ!”にそってすべてが進行されました。講演会は3部で行なわれ、地元の上尾市で活躍されている、3人の講師による講演です。

 第1部の安野清氏は、「一代で一部上場企業を作り上げた企業家」として、サラリーマンから創業し、上場してから現在に至るまでの講演をして頂きました。
中でも、新しい事業、新しい市場の開拓に措ける徹底した情報収集や出資の決め方、段階の踏み方等かなり具体的なことや、上記の事が分かっているのにも関わらず、出資の金額を増やしてしまい大きな痛手をうけたこと、失敗には必ず原因がありその原因を探し学ぶからこそ次に進める企業になる等のお話が印象的でした。

2007サマーセミナー(黒須氏)
 
 第2部の黒須喜好氏は、「真剣に上尾を見つめ、是々非々を貫く」として、企業家として活躍後、上尾市の為に市議会議員に転進、その後の市政までについて講演をして頂きました。
市議会での討論の繰り広げかたや普段知ることのない市議会での内容は興味を湧き立てられましたが、黒須喜好氏は市議会議員になられるまでの企業家時代に、地域の商店の為に大型スーパーとの交渉役をする、人が考えつかないような着眼点で人に喜ばれるよう貢献してきた努力が市議会議員としての今に繋がっているのだと強く感じさせられました。
また、業績の先行きが見えなくなった時の転進のタイミングはとても興味深いものでした。

2007サマーセミナー(星野氏)
 第3部の星野理一氏は、「会社経営の傍らNGO活動を実践し続ける」として、自らが代表を務めるNGO法人、TEAM GLOBAL FRIENDSHIPでの活動を通しての講演をして頂きました。
星野理一氏は本塾の塾頭であり、以前からNGO活動をしていることは塾生の誰もが知っていたと思います。しかし、その活動がこんなにも世界的に、長期にわたりたくさんの活動をしていることを知っていた人は少ないのではないでしょうか。
タイの、タイ語を話す事の出来ない山岳民族の子供達はさらわれてしまい奴隷のように扱われる、そのさらわれた子供達はタイ語を話すことが出来ない為、逃げる事も出来ず無論村に帰ることなど出来ない。そんな子供達にタイ語を教える為の教育支援をする、世界の状況を日本の子供達に教え、触れて感じてもらう為にベトナム等へ連れて行く、
JUNIOR GLOBAL STUDY TOUR。心に大きなものを感じても、実際の行動に移せる人間が極めて少ない世の中で星野理一氏の行動力は大変なものだと衝撃を感じました。

 講演の中で講師のみなさんは失敗談も話してくれました。
安野清氏は新しい市場開拓の時に出資金額を増やし過ぎ大きな痛手を受けたこと。黒須喜好氏は代表で交渉していたはずがいつの間にか1人になってしまい高い家賃で店舗を借り事業がうまくいかなかったこと。星野理一氏は山岳民族の生活に良かれと思い近代社会の道具を持ち込むことで良くないと思われる方向に進んでしまったこと。失敗は失敗でも講師のみなさんの失敗はどれも、それを糧にして今後にいかす前向きなものでした。
最近では、いざなぎ景気を超える回復傾向が見え始めているとは言うものの、まだまだ厳しい状況です、いざなぎの“い”の字も見えません。でも、私はこれが現状だと思います。これから先、景気がよくなることなどないと思います。しかし、こんな世の中でも生きていかなければならないのです。いつも同じことだけをしていればよいという時代は既に終わっているのではないでしょうか。常に新しいことに挑戦し、いつでも時代の先を見るようにしていなければならないのではないでしょうか。それには必ず失敗が付き物です。その失敗が会社を傾かせてしまうような失敗にならないように、同じ失敗を二度と繰り返さないように、その失敗を次の挑戦の役に立つような失敗にしなければならないと改めて思いました。
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講演に参加するにあたって予備知識を得ようと事前に3人の講師の方について情報の収集をしました。その中で星野理一氏が代表を務める
TEAM GLOBAL FRIENDSHIPのHPにこんな文字を発見しました。
「ボランティアというと、何か身を挺してとか、犠牲的精神がないとつとまらないと思われるがそうではない。ほんの少しでも厳しい生活状況の人に関心を持ったり、僅か5分でもお手伝いをする。そういった小さな行為の積み重ね、それを沢山の人が行なう事が大切です。そのために私たちは、スタディーツアーで見てきたことを、一人でも多くの人に伝えなければならない。」
この言葉について私は、とは言っても自分の中の何かを犠牲にしなければボランティアは出来ないと思い、その意見を星野理一氏にぶつけてみようと思いましたが、その気持ちは講演終了時にはなくなっていました。
ボランティア、ボランティアと考えてしまうからうまくいかないのです。自分がして上げられることを出来る時にする、大小はあると思いますがその事によって遠回りでもいいから誰かが喜んでくれる、そんな事でもいいのだと思いました。
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懇親会では講師の方を囲んで全員が改めて自己紹介と講演会について簡単なスピーチをし、交流を深めました。塾生フォーラムでは深めた交流を活かし、講師も勤めて頂いた星野塾頭、石倉運営委員長の参加を頂いて講演についての内容やその他のことについてもご意見を頂き、塾生同士でも忌憚のない意見交換がされました。
星野塾頭、石倉運営委員長と同じテーブルについての話しが出来たことは、塾生にとても好評でした。
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私は今回のサマーセミナーに参加して、私達の身近にはこんなに立派な大先輩がいることを改めて認識させられました。この大先輩の後に続いて、この大変な時代を頑張っていきたいと思います。
自分の考え方を見直す機会を作って頂き、ありがとう御座いました。
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